Beyond Description

コトバにできないことも、コトバに。

毎日に点数をつけることで、「幸せとは何か?」という曖昧な問いに答えられるようになる。

 人生ってフワッとしている

何のために生きるのか?何のために人生を送るのか?

そう聞かれたらありきたりだが「幸せになるため」なんて答えてしまうかもしれない。

でも、一生の満足度を概算で考えるのは難しい。

なぜならいろいろなことが起きすぎて、加点要素も減点要素も入り乱れるしそもそもそんなにたくさんのことを覚えてもいられない。

大好きな人と結婚した。+350点

プリンが美味い。+2点

IH対応ではないフライパンを間違って買ってしまった -25点。

Wi-Fiがつながっていないことに気づかずNetflixで映画を観てしまった -65点

こうした諸々の要素が散らばっているので掴みどころがない。

そして、漠然としていることが原因で、何をすれば自分を幸福という状態に持っていけるのか、具体的なアクションを考えることが難しい。

一生は一日まで分解してみる

漠然とした一生を分解してみる。

まず前半後半に分かれる気がする。

80歳まで生きると見積もったら、40歳までと40歳以降になる。さらに分解すると10年、1年という単位になる。

1ヶ月、1週間、1日、1時間、1分、1秒まで来たところで「人生の話をしてたのに分解しすぎじゃないかい?」という野暮なツッコミが心の中で入る。

人生との関連性がイメージできて、かつ自分ごとになる最小の単位はどこだろうと考え「1日」という結論に至った。

分々の積み重ねとも秒々の積み重ねとも言わないけれど日々の積み重ねとは言うし、1日だったら塵も積もればでそれが「人生」に与える影響をうっすらとイメージできる気がする。

やっぱり日々は積み重ねるものなのだ。

人生の満足度は日々の満足度の総和だ

こうして、私は毎日一日一日に10点満点で点数をつける習慣を始めた。

Notionというアプリに日記を書き一日を振り返っていたのだが、その振り返りの際にあわせて点数をつけることにした。

見た目はこんな感じだ。

日付・その日を象徴する一言のまとめに加えて、今日の満足度を書く。

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(ちなみに、一日のタイトルをクリックすると詳細な日記が見られるようになっている)

始めて一ヶ月が経つ。最高点は9点。最低点は5点。一ヶ月(4月)の平均点は7.305点だった。

点数をつけることで自分にとっての幸せが見えてくる

最初のうちはなんとなくの直感で点数をつけてきたが、始めて一ヶ月経った今、2つの評価軸が自分の中にあることに気づいた。

一つはどれだけ心が動いたか。

たとえば、生涯をとおして忘れないような感動する作品に出会えた一日の満足度は高くなる。

もう一つはどれだけ充足感を得られたか。

たとえば、日々のルーティンをしっかりこなせて自分を高めるために意味のある時間を過ごせたと感じる一日は、点数が伸びやすい。

またブログなどのアウトプットに時間を使えたときも、充実感を得やすい。

逆に、上記をどちらも満たせなかったときは点数が落ち込みやすい。 たとえば11時までダラダラとベッドで過ごしてカップラーメンをすするような休日は、心も動かず何も生み出せなかった一日となる。

気づいたのは、

毎日に点数をつけるという習慣は、自分にとっての幸せとは何か?に毎日向き合うという習慣だということ。

曖昧な毎日にデジタルな10段階の評価をつけることで、否が応にもその曖昧な問いに向き合う必要に迫られるのだ。

満足志向での行動選択

自分の中での軸が見えてくると、一日の計画が自分にとっての満足にフォーカスして組めるようになってくる。

たくさん心が動くように素晴らしい作品を収集してストックし次から次へと鑑賞していったり、自分を高めるためのプランニングに時間を使ったり。

さらに「これは満足度向上に繋がりそうだ」というセンサーが過敏になって、いろいろなものを拾えるようになってくる。

つまり幸せになるための行動を自然ととれるようになってくるのだ。

月次比較・年次比較への期待

まだ一ヶ月しか経っていないのでなんとも言えないのだけど、月別・年別に平均値を出して比較するのが楽しみだ。

今まで漠然と過ぎていた日々が、「どれだけ楽しめたか?」というシンプルにして誰にも否定できない絶対的な基準で横串を刺されることになる。

5月の自分は4月の自分に負けないようにしっかり日々を楽しんで、平均点でしっかり勝ちたいと思っている。

打ち倒すべき自分ではない自分。マリオカートのゴーストみたいな感じだ。

続けていくうちに幸せへのアンテナがどんどん研ぎ澄まされていくので、理論上はどんどん平均値があがっていくと思う。

仕事が大変だったりプライベートが大変だったりで、数値が落ち込む日もあるかもしれないけれど、そうした波もなぜか楽しみな自分がいる。